【2022年度】頌栄女子学院中学校の入試問題分析

算数

大問1 小問集合
大問2 平面図形(面積が等しくなる説明)
大問3 立体図形(面の数)
大問4 割合(食塩水)
大問5 整数問題・周期算

合格者平均は50.7点と例年に比べ低得点の勝負になり、算数では差のつきにくい年となりました。特に大問2の二つの三角形の面積が等しくなることを説明させる問題は、一度は触れる知識だが、きちんと理由まで理解しているかを問う問題で、文字で説明しきるのは困難であったと思います。解きやすい問題が後半に集中していただけに、解ける問題かどうかの取捨選択がポイントになりました。

国語

大問1 漢字の書き取り
大問2 論説文(飯間浩明『ことばハンター 国語辞典はこうつくる』)
大問3 物語文(那須正幹『めだかはめだからしく』)

大問2の論説文は『三省堂国語辞典』を編集した筆者が、辞典に載せる言葉を選ぶ過程を説明しています。問7には「適当」「結構です」「鳥肌が立つ」から一つ選び、どのような誤解が生まれるか説明する記述問題です。大問3の物語文は8問中5問が字数指定のない記述問題です。例年出題される自由記述のテーマは「あなたが使い分けている『顔』とはどのようなものか」を、具体例を挙げながら説明するというものでした。本文中の語彙レベル、記述量を考えると、40分の試験時間は高いハードルです。スピード感を身につけるためにも過去問題演習は欠かせません。

理科

大問1 火山と火成岩・地層のでき方
大問2 固体と気体の溶け方
大問3 葉のつくりと光合成
大問4 ものの運動

合格者平均点は65.2点でした。例年通り、思考力、計算力、表現力を測る問題が中心で、難問や奇問の少ない良問であるといえます。制限時間40分で多くの設問(今年度は小問数50問)を処理していく必要があります。典型問題の早期定着を目指し、実験問題などでは「何を問われているのか」を自分のことばで端的に説明できるような学習を心掛けましょう。また、時事問題の対策もしっかり行いましょう。

社会

大問1 歴史分野の小問集合
大問2 南西諸島を中心とした地歴融合問題
大問3 ジェンダーなど女性にスポットを当てた問題

合格者平均点は61.8点(100点満点)で昨年度よりも大きく得点が上昇しました。大問1が歴史分野の標準的な一問一答式の小問集合となり、ここが合格者平均点を引き上げた要因と言えます。全体としても小問数は昨年度の25問から35問に増加しました。本校は資料の読み取りが必要となる出題が多く、対策は必須です。また、本校の特徴でもある難度の高い論述問題に対しても過去問演習などによる充分な事前準備は欠かせません。

おすすめの記事