皆さん、こんにちは。教育アドバイザーの清水章弘です。この連載では、私が全国をまわりながらみてきた教育現場の風景を、勉強アドバイスとともにお届けします。
気づけば3回目の……
狭き教育業界。「誰と誰が仲良しで」「あの人は仲が悪くて」なんて噂が絶えないもの。ただ、その狭き業界の中で、ひときわ狭きもの。それは「私の交友関係」です。
お酒が飲めない。仲間はうちの社員で十分。夜は家族と過ごしたい。そもそも家から出たくない。出張記録の雑文を書き連ねる人間として、意外すぎるかもしれません。でも、これが現実。友達が増えるはずもありません(号泣)
「朝日新聞EduA」の読者ミーティング
そんな中、数少ない仲間が1人いるのです!その人は、中学受験の論客の1人。筆を握れば名文が飛び出し、マイクを握れば口角泡を飛ばす。誰かわかりますね。「せーの」で言いましょう。はい、せーの!
大正解。皆さんご存知、矢野耕平先生です。
その矢野先生と、光栄にも、定期的にご一緒させてもらっているイベントがあります。「朝日新聞EduA」の「読者ミーティング」。かんたんに言えば、僕ら2人の対談イベントです。会場は朝日新聞東京本社、築地。
中学入試の新傾向は4種類!
7月に対談の3回目がありました。ありがたいことに、回を重ねるごとに応募者が増え、気づけば3900人。あと何回か続ければ、日本武道館が埋まるんじゃないかと錯覚しております(嘘)
まず、我々2人は、中学入試の新傾向を分析し、発表しました。私からは、以下の4種類の問題が増えていることを指摘しました。
- 生徒のノートやメモ、学習者の対話を通して読解する問題
- 難易度は易しいが、問題文の説明が長く設定理解に時間がかかる問題
- 読解力をベースに思考力を問う問題
- 資料の読み取りと、知識をベースに思考力を問う問題
読んでいて気付いた方もいるかもしれません。これらは、中学入試だけでなく、大学入試の新傾向とも符合しています。中学入試も大学入試も、時代の流れと呼応しますから、新傾向が似てくるのは当然のことかもしれません。それを踏まえれば、小6と中3で実施される全国学力テスト(全国学力・学習状況調査)とも傾向が似ているのも、もっともなことですね。
これまで以上に精読力をつける
では、この新傾向を見て、どうすればいいのでしょうか。特別なトレーニングが必要なのでしょうか。
「精読力がある」とはどんな状態なのか
では、「精読力がある」とはどんな状態なのでしょうか。
ハァハァ。息が続きません。「精読力がある」状態を言語化するべく書き連ねようとしていけば、枚挙にいとまがないのです。
ということで、アドバイスを1つだけ伝えます。
間違い直しは、この3つを意識せよ!
1つだけのアドバイス。それは…「間違い直しを丁寧に!」です。お願いですから、丁寧にしてください。以下の3つを意識して。
- 解答の根拠を必ず「本文中」から見つけ出そうとする
- 選択問題は、「なぜそれが正解(不正解)なのか」を説明できるようにする(当てずっぽうの正解で終わらせない)
- 解説をよく読み、自分の思考回路と照合する。思考回路は解説と違っていてもかまわないが、自分自身が論理的に正しいかどうかは見極めること
以上の3点です。わからないことがあったら放置せず、先生に質問しましょう!
いかがでしょうか。当日のサマリーはこちらにありますので、よろしければご覧ください。
あなたのワンクリックが、僕ら2人を武道館に導いてくれるかも…?!(しつこい)