2021年
算数
大問1 平面図形(平行移動)
大問2 速さ
大問3 規則性
大問4 数の性質(消去算)
大問5 推論
大問6 場合の数
例年に比べると易化した印象で、数の性質や規則性・推論における重厚感が薄く、それが原因となって合格最低点も上がったものと考えられます。とはいえ、受験生があまり目にしたことがないであろう設定について、手作業で得られた結果をもとにして考え、より大きな値や発展型について解き進めるという本校の特徴的な問題が並びました。本校を目指すにあたっては、前半で調査・作業したことが後半の小問の誘導となるという形式の演習が重要となります。
国語
大問1 津村記久子『サキの忘れ物』所収「河川敷のガゼル」
今年度の麻布の出典は津村記久子『サキの忘れ物』でしたが、実はこの作品は1月下旬におこなわれた大学入学共通テスト( 第2日程)でも出題されました。Q町の河川敷に現れたガゼルを取り巻く周囲の人々の人間模様が描かれています。麻布の国語は、設問すべてに取り組むと、文章の全体像が理解できるよう作成されているのが特徴です。 問11ではまさに文章の全体像を問いかけるもので、ここで得点できた受験生は、それまでの設問の正答率も高いものと思われます。
理科
大問1 植物の種子について
大問2 気候変動と日本周辺に見られる近縁図について
大問3 溶質の拡散と希薄溶液の性質
大問4 回路と電流・手回し発電機とモーター
例年通り初見のテーマが中心ですが、リード文や図表中に問題を解くカギが散りばめられています。記述量は減り ましたが、今年度のみの措置と考えられますので侮れません。大問2は氷期で陸続きになったことを背景として、日本人のルーツ(起源)を考える内容でした。本校の理科は単なる知識を問うのではなく、説明文や図表から考察していく問題が中心です。日ごろから科学的事象に目を向け、その原理や問題点を納得いくまで考え抜く習慣をつけましょう。
社会
大問1 食材・食の流通
大問2 日本の食文化
長文が一つ与えられて小問に答えるという例年の形から、今年度は大問が2題となりました。とはいえ、あるテー マを基にあらゆる角度から世の中の動きに対する関心・思考力・知識の運用力を問うという傾向に変化はありませ ん。本校の社会の特徴は何と言っても論述問題です。1行程度の短文から100字前後の論述まで形式も多岐にわたります。論述問題に積極的に取り組むこと、世の中の動きに敏感になることなど普段の学習姿勢の質が問われます。
2020年
算数
大問1 計算問題
大問2 平面図形
大問3 場合の数
大問4 食塩水
大問5 図形の移動
大問6 点の移動
受験生があまり目にしたことがないであろう設定について、手を動かして作業をして得られた結果をもとにして考え、より大きな値や発展形について解き進める、という本校の特徴的な問題が数多く並びました。本校を目指すに あたっては、記述する練習を積むとともに、(1)や(2)で根気よく調べることで、後半の小問の誘導となるという形式に慣れておく必要があります。
国語
大問1 物語文(宮下奈都『つぼみ』)
物語文一題構成は例年通り。今年度は宮下奈都『つぼみ』が素材になっています。この作品は今春の武蔵や愛光でも出題されました。問題の分量は例年の麻布入試問題を考えるとやや少ないといえます。しかしながら、心情変化の記述や比喩・暗示の理解をはじめ、さまざまな角度から文章が「深く」読めているかが試される設問ばかりです。麻布の国語はやはり高
理科
大問1 ウナギの生態
大問2 バターについて
大問3 光の性質
大問4 岩石と風化大
例年通り、多くの受験生にとって初見となるであろう様々なテーマを題材としています。本校の理科は基本的な知識を直接的に問うのではなく、それを活かして実際に起きている現象の原理や、様々な課題へつなげて考えることができるかを問われます。長いリード文や図表の中にちりばめられている「発想のカギ」を読み解きましょう。普段から科学的事象に関心を持ち、発生した疑問を自分の力で考え抜く姿勢を持つことが大切です。
社会
大問1 総合問題(衣類の歴史と産業)
あるテーマに関する長いリード文を読ませて多くの論述問題を解かせる従来のスタイルは今年度も変化はありません。しかし、従来は年度によってばらつきが見られた論述問題の数が、昨年度と今年度はほぼ同じ出題数で、書かせる分量も同様です。論述する量は多いと言えます。全体的に難度は高く、論述問題で正答を導くためにはリード文からヒントを得る以外にも日頃の世の中への関心の高さが必要とされます。過去問題学習などを通じて、書く練習を積み重ねていきましょう。
2019年
算数
大問1 割合
大問2 速さ
大問3 立体図形
大問4 数の性質・規則性
大問5 規則性
前半は比較的取り組みやすい問題が並んだ一方で、後半の2題の大問は「手を動かして作業をして得られた結果をもとにして考え、より大きな値について解き進める」という本校の特徴的な問題が並びました。いかに後半に時間をかけられたかがポイントとなったと言えるでしょう。本校を目指すにあたっては、記述する練習を積むとともに、(1)や(2)で根気よく調べることで、後半の小問の誘導となるという形式に慣れておく必要があります。
国語
大問1 大問1 物語文 (安東みきえ『天のシーソー』)
近年は「新しい」題材を好んだ本校ですが、今年度はなんと『天のシーソー』(2000年刊行)から出題されました。ゆるやかな「起伏」と形容すべき展開で、読みづらく感じた受験生が多くいたことでしょう。以前から本校が好む「暗示」内容の理解を診る問題が幾つも含まれていて、設問の難度がかなり高かったと考えられます。本校を狙う受験生は、長文理解だけでなく、行間をしっかりと読み込む能力が試されています。
理科
大問1 生物の生殖方法について
大問2 コーヒーの淹れ方について
大問3 温度計について(バイメタル・白金抵抗温度計)
大問4 暦法と日食・月食/江戸時代の測量について
例年通り初見のテーマが中心ですが、リード文や図表中に問題を解くカギが散りばめられています。大問1は過去に出題された問題を複数組み合わせてリメイクしたものでした。どの設問も知的好奇心が旺盛な受験生が嬉々として取り組めるような内容です。本校の理科は単なる知識を問うのではなく、説明文や図表から考察していく問題が中心です。日ごろから科学的事象に目を向け、その原理や問題点を納得いくまで考え抜く習慣をつけましょう。
社会
大問1 総合問題
あるテーマに関する長めのリード文と複数の論述問題を中心にした例年通りの出題構成で、小問数は昨年度の19問から16問に減少しています。スポーツ庁や鹿島臨海工業地域など、基本レベルの知識を問う出題も見られます。論述問題は、社会的な関心を問うものと、与えられた資料を背景知識と組み合わせて論理的に思考・解答するものとに大別できます。日頃から物事の表面だけでなく、その背景にあるものに目を向ける習慣をつけましょう。