2021年
算数
大問1 計算・小問集合
大問2 場合の数
大問3 立体図形(切断)
大問4 数の性質(場合の数)
受験者平均点は60. 6点(50. 5%)、合格者平均点は73. 0点(60. 8%)と、昨年度に比べ難度が上がりました。以前は「平面図形」を多く出題するといった年もあった本校ですが、今年度は特に「場合の数」の出題が多く(大問1 (4)(5)、大問2、大問4)、それぞれがバラエティーに富んだ内容で、試行・検証・技術・知識をバランスよく必要とする問題が並びました。「思考力」を要する問題を多く経験してほしいと思います。
国語
大問1 物語文(工藤純子『あした、また学校で』)
例年通り物語文1題の構成です。三人の息子を持つ母・祥子は、三男・将人が学校に行けなくなったことから、学校には何のために行くのか、行きたくなる努力を大人が怠っているのではないかという思いに至ります。母親の心情を読み取ることはもちろん、将人の心情も、普段から自らの心情を言語化することが少ない小学生にとっては、的確に表現する言葉を見つけるのに苦労したはずです。多面的な視点や、日頃から会話などでも思いを言語化をするよう心がけていくことが大切です。
理科
大問1 気象観測について
大問2 気化熱について・ベルクマンの規則
大問3 生物総合(生態系と生物)
大問4 力のつり合い(浮力)
合格者平均は59. 4点(74. 3%)で、昨年度同様に高得点となりました。毎年大問1に見られた小問集合は出題されず、各分野から1題ずつの4題構成となっています。大問4はリード文が長いので、時間との勝負だったでしょう。得点すべきところで失点しない基礎力の徹底と、説明文や実験データなどから考え抜く力を鍛える必要があります。丸暗記の知識ではなく、読解力・思考力・記述力を養うことを普段の学習から意識しましょう。
社会
大問1 総合問題
リード文は「新型コロナウイルス」に関するもので、問題の途中で適宜資料が提示されるといった、総合問題形式ということは例年の傾向と変わりありません。全体の難易度は標準的ですが、各分野の基礎知識を問うものから、資料をもとに考える論述問題などまで、形式はバラエティに富んでいます。本校の社会は、テキストの基本部分の理解はもちろん、苦手分野をつくらず、身の回りのことにも広く関心を持って学習を進めることが求められます。
2020年
算数
大問1 計算・小問集合
大問2 約束記号
大問3 速さ
大問4 平面図形
受験者平均点は74. 0点(61. 7%)、合格者平均点は84. 0点(70. 0%)と、今年度も高得点勝負になりました。大問4の平面図形は、4種類の長方形を重ねて正方形を作った時に、どこにどのような順番で重ねたかを推理する問題で、独創的な問題を取り入れるという本校の傾向が表れています。どのような問題が出題されても手を動かすことができるよう、思考力を要する問題を解く訓練を積みましょう。
国語
大問1 物語文(黒川裕子『夜の間だけ、シッカは鏡にベールをかける』)
例年通り物語文1題の構成です。主人公・シッカと身体障害を持つダンサー・岬との出会いと交流が描かれています。自らの境遇にコンプレックを抱いていたシッカは岬との交流の中で自らを見つめ直す、という話です。テーマは昨年度と似ているように感じます。シッカの様子を「火に引き寄せられる夏虫」「スポンジ」などとたとえている表現が特徴的です。それぞれの場面に応じた記述が求められています。本文中に登場する記述問題はもちろん、選択問題も徹底的に対策していく必要があります。
理科
大問1 小問集合
大問2 二酸化炭素の性質
大問3 動物の骨
大問4 月食
大問5 物体の密度の違いによって生じる現象
合格者平均点は59. 3点(74. 1%)で、平成27年度以来の高得点となりました。ここ数年見られた大量のデータ読み取り、整理が必要な問題は出題されていません。一方、大問5( 5)のように小学生には難度の高い記述問題は今後も要注意です。得点すべきところで失点しない基礎力の徹底と、説明文や実験データなどから考え抜く力を鍛える必要があります。丸暗記の知識ではなく、読解力、思考力、記述力を養うことを普段の学習から意識しましょう。
社会
大問1 総合問題
「日本社会のグローバル化」をテーマにしたリード文に基づいた標準レベルの問題と、複数の論述問題という例年 通りの出題構成になっています。合格者平均点は49. 6点(80点満点)です。論述問題は、社会的な関心を問うものと、与えられた資料を背景知識と組み合わせて論理的に思考・解答するものとに大別できます。日頃から物事の表面だけでなく、その裏側にあるものに目を向ける習慣をつけましょう。
2019年
算数
大問1 計算・小問集合
大問2 小問集合
大問3 約束記号・数の性質
大問4 立体図形
受験者平均点は78. 4点(65. 3%)、合格者平均点は89. 1点(74. 3%)と、今年度も高得点勝負になりました。大問2の小問集合は、折れ曲がった針をもつ時計算と、立体図形の見取り図を作図する問題で構成されており、独創的な問題を取り入れるという本校の傾向が表れています。どのような問題が出題されても手を動かすことができるよう、思考力を要する問題を解く訓練を積みましょう。
国語
大問1 物語文(戸森しるこ『夏と百花とカルピスと』)
例年通り物語文1題の構成です。主人公・夏と百花との出会いと交流が描かれています。同じ日本人であるにもかかわらず、自分との境遇の差に衝撃を受け、百花に心惹かれる夏、という話です。本文中に登場する「カルピス」と「世界平和」が何を暗示しているかを答える記述、夏が書いた短冊の内容を想像して書く問題、複数選択の問題など、例年の問題よりも「考えさせる問題」が多く出題されました。記述問題はもちろん、選択問題も徹底的に対策していく必要があります。
理科
大問1 小問集合(8問)
大問2 台風
大問3 水溶液の性質と中和反応
大問4 カイコガとクワについて
大問5 じしゃく
合格者平均点は48.8点(61.0%)で、2年前までの水準に戻りました。ここ数年見られた大量のデータ読み取り・整理が必要な問題は出題されず、解きやすくなっています。一方で、大問2(5)のように小学生には難度の高い記述問題は今後も要注意です。得点すべきところで失点しないような基礎力の徹底と、説明文や実験データなどから考え抜く力を鍛える必要があります。丸暗記の知識ではなく、読解力・思考力・記述力を養うことを普段の学習から意識しましょう。
社会
大問1 国際関係の構築
例年通り、冒頭で短いリード文を読ませ、3分野を横断した総合問題として大問は一つだけです。小問数はやや減少して22問、そのうち論述問題は増加して9問の出題です(例年は6問程度)。合格者の平均得点率は例年並みの66.9%でした。本校の論述問題は、用語の説明や資料の読み取りだけではなく、社会を構成する一員としての視点を求められることが大きな特徴です。世の中のできごとや事象に対して「考えて意見を持つ」ことを意識しましょう。