芝中学校の入試問題分析(2019-2021年)

2021年

算数

大問1 計算問題
大問2 割合の文章題(食塩水)
大問3 数の性質(約数の個数)
大問4 割合の文章題(売買損益)
大問5 平面図形(面積比)
大問6 数の性質(ガウス記号)
大問7 場合の数(操作)
大問8 割合の文章題(ニュートン算)
大問9 水量変化とグラフ

受験者平均点53. 3点(昨年度54. 2点)、合格者平均点68. 6点(昨年度67. 1点)と難度に大きな変化はありませんでした。様々な単元から出題があり、典型的な問題もちりばめられているため、全体を見渡して得点できる問題を確実に正解することが大切です。典型問題の演習において、それぞれの単元ごとに行うべき基本行動を身につけた上で、過去問演習を通じてその解法を時間内に最大限発揮する練習をしましょう。

国語

大問1 言葉の知識
大問2 言葉の知識
大問3 論説文(山本良一「気候危機」)
大問4 物語文(伊集院静「親方と神様」)

受験者平均点は43. 6点、合格者平均点は48. 7点と、前年度と比較しそれぞれ10点ずつ平均点が下がっています。大問構成や文章の記述量は前年度と同様で、記述量が多いのが本校の入試問題の特徴です。また、今年度の新しい傾 向として、大問3の論説文の文中に表やグラフが含まれていたことがあげられます。記述量はたしかに多いですが、本校の国語は、心情や理由の記述など、「要素やポイント」「型」を踏まえて書く練習が有効です。

理科

大問1 総合問題
大問2 アブラナ科とウリ科の植物
大問3 動滑車と定滑車
大問4 地層のようす
大問5 水溶液の分類と中和反応

例年通り、総合問題+各分野から1題の5題構成でした。難易度は昨年度より易化しています。大問3ではボルダリ ングをテーマにした力学の問題が出題されました。ここ数年は、年度によって問題の難度が上下する傾向にあります。計算問題の難度が高くなるこケースもありますので、計算問題の備えは十分にしておく必要があります。合格に向けては、解ける問題から解き進め、残った時間を上手に活用して計算問題を解くようにしましょう。

社会

大問1 沖縄県の自然・産業・人口
大問2 歴史総合(原始時代~現代の社会・経済・文化)
大問3 現代社会の行政
大問4 循環型社会

大問数が4題、小問数は38問で、最終問題が120字の論述問題という形式は今年度も変わりありません。受験者平均点は42. 4点(75点満点)であり、過去5年間は平均点が40点を超えたことがないことを考えると、易化したものと考えられます。論述問題は、例年リード文中の筆者の意見を指定された用語を用いてまとめる形式です。難しい問題に振り回されることなく、基本的な問題を確実に正解する力を身に付けましょう。

 

2020年

算数

大問1 計算問題
大問2 数の性質
大問3 和と差の文章題
大問4 規則性
大問5 場合の数・立体の切断
大問6 売買損益
大問7 相似比と面積比
大問8 仕事算
大問9 平面図形(面積)
大問10 ダイヤグラム

大問は10題構成になりましたが、合格者平均は67. 1点と、難易度に大きな変更はありませんでした。様々な単元から出題があり、典型的な問題もちりばめられているため、全体を見渡して、自分が得点できるところを確実に解いていく技術が要求されると言えます。典型問題の演習で、それぞれの単元ごとに行うべき動作をきちんと身につけたうえで、過去問演習を通じてその解法を時間内に最大限発揮する練習をしていきましょう。

国語

大問1 漢字の書き取り
大問2 慣用表現
大問3 論説文(斎藤環著 「つながることと認められること」)
大問4 物語文(佐川光晴著「駒音高く」)

大問1はSNSなどの例を交え「承認の問題」を述べた文章で、他者とのつながりの重要性に迫っています。大問2は小学5年生の主人公と小学2年生の少年が将棋を通じ、ライバル心を燃やす心情が、対局後は相手をたたえる姿勢が芽生える心情の変化に注目します。記述量の多さは例年通り続いていますが、心情や理由などの典型的な記述が多いのも特徴です。「要素やポイント」と「型」を結びつける練習を重ねることが有効です。

理科

大問1 総合問題
大問2 食物連鎖
大問3 地層と月
大問4 エタノールの性質
大問5 アトラクション施設について

例年通り、総合問題+各分野から1題の5題構成になっています。大問5はさまざまなアトラクション施設をテーマにした力学の問題でした。昨年度の問題は易しかったのですが、今年度は一昨年度の問題レベルに戻り、難化しました。芝中学は、計算問題の難度が高いため、計算問題の備えは十分にしておく必要があります。合格に向けては、解ける問題から解き進め、残った時間を上手に活用して計算問題を解くと良いでしょう。過去問演習は必須です。

社会

大問1 地理総合
大問2 歴史総合
大問3 公民総合
大問4 移民・ラグビーW杯について

今年度の小問数は例年と比べて若干少なめの37問で、120字の論述問題も出題されました。合格者平均点は例年並みの42. 5点(75点満点)です。全体的にオーソドックスな設問でありながら、しっかり考えないと正答できない問題が多く見受けられました。大問4の論述問題は落ち着いて文章を読み、題意に沿って指定語句を正しく使いながらまとめられるかがポイントです。資料の読み取り問題、論述問題ともに過去問題演習を十分に行い、出題形式に慣れましょう。

 

2019年

算数

大問1 計算問題(2問)
大問2 過不足算
大問3 規則性
大問4 整数の和
大問5 角度
大問6 正六角形と面積
大問7 食塩水のやり取り
大問8 数の性質
大問9 水量の変化

今年の合格者平均点は68. 0点(昨年度71. 1点)で、昨年度と大きな難易度の差はなく、問題構成についても大きな変更はありませんでした。典型的な問題がちりばめられており、「とるべき問題をとる」という能力が問われていると言えます。その上で、見慣れない出題や複雑な条件設定のある問題に取り組む力が必要です。典型的な問題演習を繰り返し行い、基本的な解法の定着をするとともに、過去問題学習を通じて難問への対策を行いましょう。

国語

大問1 漢字の書き取り
大問2 漢字(慣用表現)
大問3 論説文(ロメオ・ダレール著 金田耕一訳『なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか』)
大問4 物語文(相沢沙呼『雨の降る日は学校に行かない』「ねえ、卵の殻が付いている」より)

合格者平均点は55. 8点(昨年度は58. 7点、一昨年度は70. 8点)でした。年々難化しています。大問3は貧困、環境悪化、病気などにあえぐ地域を救うため「人間性」を大切にしようという趣旨の文章です。大問4の物語文は昨年度と同様のテーマで「自分の壁を乗り越える」という成長物語でした。すべての問題が記述問題ですが、50字以上の字数指定がある問題の得点率が勝負を分けたと考えられます。長文を書くだけではなく、要素をおさえる練習、それをつなぐ練習を重ねましょう。

理科

大問1 小問集合
大問2 植物と動物
大問3 水溶液の分類
大問4 金属線の電気回路
大問5 火山

昨年度は大問6題構成で物理分野から2題出題されていましたが、今年度は小問集合+各分野から1題の5題構成になっています。例年、物理・化学の計算問題の難度が高いのですが、今年度は例年よりも平易な問題でした。計算問題の備えをしておいた受験生は難なく解けたのではないでしょうか。次年度以降は、計算問題は難度が戻ることが予想されます。解ける問題から解き進め、取れる問題で確実に点数を重ねていくようにしましょう。

社会

大問1 地理総合
大問2 歴史総合
大問3 公民総合
大問4 サマータイムについて

今年度の小問数は例年とほぼ同じ44問で、120字の論述問題も出題されました。大問1では資料を読みとる問題が多く出題されました。大問3でも「相続」についての民法の条文を読み取る問題が出題されました。大問4の論述問題は落ち着いて文章を読み、題意に沿って指定語句を正しく使いながらまとめられるかがポイントです。資料の読み取り問題、論述問題ともに過去問題学習を十分に行い、出題形式に慣れましょう。

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