世田谷学園中学校の入試問題分析(2019-2021年)

2021年

算数

大問1 小問集合
大問2 旅人算
大問3 立体図形
大問4 場合の数・不定方程式
大問5 平面図形
大問6 割合と比

昨年度と同様大問6題構成でしたが、受験者平均は51. 7点、合格者平均は63. 4点と大きく下がっています。典型的な問題は確実に得点しつつ、複雑な条件の問題についてはきちんと自分の力で表や図にまとめて解き進めていく力 が求められます。60分という試験時間の長さや、大問5,大問6は求め方を残すことも含めて、時間配分や問題への取り組み方を過去問演習を通じて身につけましょう。

国語

大問1 随筆文(吉本ばなな『おとなになるってどんなこと?』)

長文1題から小問が16問出題されているのは例年とほぼ同様ですが、受験者平均点が57. 4点、合格者平均点が62. 3点と昨年度と比べてやや易しめの作りになっています。ただし、正答率のデータを見ると50~70%のものが多く出題されていますので、選択式問題ならきちんと本文と選択肢を照応させていく作業を行っていかないと正解にたどり着けないでしょう。また求められる語彙力のレベルも高いので、しっかりとした対策が必要です。

理科

大問1 堆積岩・火成岩
大問2 濃度と溶解度
大問3 オシロスコープの波形の合成

今年度の受験者平均は20. 8点、合格者平均点は24. 5点でした。昨年度より大問数が4題から3題に変更になり、昨年と同様に物理・化学・地学の3分野からの出題でした。大問2では濃度・溶解度の計算問題が、さらに大問3ではオ シロスコープの波形を複数組み合わせるとどのようになるかを書く問題が出題されています。基本的な知識を理解した上で、問題文を正しく読み取り活用する力うぃ身につけましょう。

社会

大問1 日本の工業
大問2 歴史総合(古代~近世)
大問3 総合問題(格差社会)

合格者平均点は34. 5点(50点満点)でした。小問数は論述問題3問を含めて30問であり、難度は例年並みといったところでしょうか。差がつくとすれば大問3の論述問題で、図表から読み取れることを正確に表現できたかがポイ ントです。本校はここ数年出題傾向に大きな変化がありませんので、過去問題の演習を十分に行って図表の読み取りの力をつけていきましょう。

 

2020年

算数

大問1 計算・小問集合
大問2 速さ
大問3 通過算
大問4 立体図形
大問5 つるかめ算・不定方程式
大問6 図形の移動

例年通り大問6題構成で、受験者平均点は63. 2点、合格者平均点は80. 3点となりました。受験生が一度は目にしたことがあるような、標準的な問題が並びます。試験時間も60分ありますので、じっくりと取り組んで確実に正解を出していくことが必要になります。大問5と大問6は考え方を記述させる形式です。日ごろから問題を解く際には、図や途中式をていねいに書くように心がけましょう。

国語

大問1 論説文(岡田美智男『〈弱いロボット〉の思考 わたし・身体・コミュニケーション』)

合格者平均点は53. 9点、大問構成は昨年度と同じく論説文1問のみでした。内容理解を問う基本的な問題が中心ですが、「ロボットの不完全さが人間にもたらす可能性」という要旨を最初にとらえておかなければ、答えられません。今年度は、提示された資料をもとに説明を求める記述だけでなく、テーマに対して自分の意見を記述するものも出題されています。文章量が多く空欄補充もあるため、時間内に長文を読み解き、記述する訓練は必須です。

理科

大問1 岩石・流水のはたらき
大問2 電気回路・セレクトスイッチ
大問3 国際キログラム原器

受験者平均点は22. 8点(45. 5%)、合格者平均28. 2点(56. 3%)でした。大問3は国際キログラム原器という聞きなれない登場しましたが、問われているのは基本的な内容です。問題文をよく読んで理解をした上での思考が求められています。聞いたこともないテーマだからとすぐ投げ出してしまうようだと本校の理科は攻略できません。過去問演習などを通じて、読解力の向上、資料の読み取りの練習を重ねましょう。

社会

大問1 地理総合
大問2 歴史総合(人物史)
大問3 総合問題(技術と人類の歴史)

合格者の平均点は36. 4点(50点満点)でした。小問数は論述問題3問を含めて25問であり、難度は例年並みといったところでしょうか。差がつくとすれば大問3の論述問題で、図表から読み取れることを正確に表現できたかがポ イントです。本校はここ数年出題傾向に大きな変化がありませんので、過去問題の演習を十分に行って図表の読み取りの力をつけていきましょう。

 

2019年

算数

大問1 計算・小問集合
大問2 規則性
大問3 流水算
大問4 立体図形
大問5 速さ
大問6 平面図形

例年通り大問6題構成で、受験者平均点は57. 2点、合格者平均点は73. 5点となりました。受験生が一度は目にしたことがあるような、標準的な問題が並びます。試験時間も60分ありますので、じっくりと取り組んで確実に正解を出していくことが必要になります。大問5と大問6は考え方を記述させる形式です。日ごろから問題を解く際には、図や途中式をていねいに書くように心がけましょう。

国語

大問1 論説文(渡邉格『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』)

今春の本校の国語入試問題をみて面食らった受験生が続出したことでしょう。従来の「物語文+論説文+漢字」の大問3題構成から一変して、なんと読解問題1題のみの出題でした。その分、文章量は多くなり、設問も問18まで用意されています。問11( 2)はデータを読みとり記述する問題、問15は90字以内で解答させる条件記述問題です。今後、本校を目指す受験生は長文に親しんでおくとともに、積極的に「書く」練習を積む必要があります。

理科

大問1 ふりこの衝突実験
大問2 二酸化炭素の発生量の計算とグラフ
大問3 琵琶湖周辺地域の独自の水文化と生態系
大問4 地層とボーリング調査

合格者平均点は29. 6点(59. 3%)です。大問3で出題された琵琶湖周辺地域の独自の水文化に関する問題は、リード文や図中のヒントを読み取り、解答していくタイプの問題でしたので、差がついたと考えられます。聞いたこともない初見のテーマだからといって、すぐに投げ出してしまうような姿勢では本校の理科は攻略できません。過去問演習などを通じて、読解力の向上・資料の読み取りの練習を重ねましょう。

社会

大問1 日本のすがた・都市
大問2 貨幣史
大問3 日本のかかわりの深い国々

社会の配点の比率は例年、地理と歴史で各20点、公民で10点と考えられ、今年度も変わりありません。小問数は25問で、2行程度でまとめる論述問題は3問でした。図表や資料を読み取って解く問題が多く見られますが、塾のテキ ストや資料集に載っているものがほとんどですので、それほど戸惑うことはなかったものと思われます。塾の授業をきちんと受け、確認テストで合格点をとり続けるという当たり前のことが出来ていれば、十分に合格ラインに達することが出来ます。

おすすめの記事