2024年度 麻布中学校の出題構成と問題分析【算数】60分[60点]
出題構成 | |||
大問1 | 四則演算 | 大問4 | 規則性(その発見と利用) |
大問2 | 平面図形(つけたし面積・30°問題) | 大問5 | 速さ(周回の旅人算) |
大問3 | 速さ(流水算) | 大問6 | 規則性(桁ばらし・前問の利用) |
昨年度出題のなかった速さの問題が、今年度は大問で2題出題されました。また4年ぶりに大問1が四則演算の出題でした。何れの単元の問題においても本校においては“前問の利用”“誘導”といったことがキーワードとなります。小問ごとにぶつ切りにせず、前の小問で検証できたことを次に活かす行動が大切です。特に「規則性」の単元においては、解決に至るまでの問題の流れの美しさも味わってほしいと思います。
2024年度 麻布中学校の出題構成と問題分析【国語】60分[60点]
出題構成 | |||
大問1 | 物語文(真下みこと『やさしいの書き方』) |
麻布の問題用紙には「宮下みこと」とありますが、正しくは小説宝石に掲載された「真下みこと」の短編小説です。周囲の大人の顔色を伺いながら生きる主人公がクラスメイトと接することで、その考えに対して疑問を持つという話です。麻布の国語の題材としては読みやすいと感じた受験生が多かったのではないかと予想できます。麻布の読解は設問をこなすたびにその文章の全体像が少しずつ見えてくるという構成であり、そういう意味では「麻布らしい」読解問題だったといえるでしょう。
2024年度 麻布中学校の出題構成と問題分析【理科】50分[40点]
出題構成 | |||
大問1 | 動物の生態について(バイオロギング) | 大問3 | 電流計やデジタルマルチメーターのしくみ |
大問2 | 核磁気共鳴分光法 | 大問4 | クリノメーターによる地層観察・研磨剤 |
例年通りほぼ未知のテーマが中心で、本文や図表中に問題を解くヒントが散りばめられています。大問3はそれぞれの問いに丁寧な誘導(説明)があるものの、非常に情報量が多かったために完答できた受験生は少なかったのではないでしょうか。本校の理科は単なる知識を問うのではなく、説明文や図表から考察していく問題が中心です。日ごろから科学的事象に目を向け、その原理や問題点を納得いくまで考え抜く習慣をつけましょう。
2024年度 麻布中学校の出題構成と問題分析【社会】50分[40点]
出題構成 | |||
大問1 | 我が国の教育制度の移り変わり |
本校の社会の特徴はあるテーマの説明文を読み、設問の意味と時代背景を考えながら主に論述式で解答をする点です。今年度のテーマは「学校教育」で、ここ数年10問前後あった論述問題は8問に減りましたが、難度がやや高く、前半の知識問題を確実に得点し、論述問題でいかに部分点を取るかがポイントとなりました。普段の学習から起こった事柄の因果関係をノートにまとめたり、過去問題を通じて自分なりの答えを「書く」という地道な訓練が求められます。
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