一家に1冊置いておきたい自然科学の入門書『はじめての自然科学366』

自然科学の入門に最適の1冊

今回ご紹介するのは、一家に1冊、リビングに置いておきたい自然科学の入門書です。

たくさんの情報に手軽に触れられるものとして、今回ご紹介する『はじめての自然科学』はぴったりです。全ページ写真たっぷりのフルカラーなのに、A5判でソフトカバーのコンパクトなサイズなので場所を取らずに置いておけます。

「学習図鑑11冊分の膨大な情報量のなかから、「知らなかった!」「明日誰かに話したい!」とおもえる とびきりの話題をこの1冊にまとめました。」
――Google Booksより

学習図鑑を低学年から活用しやすい「読み物」に

こちらの元となっているのが「角川の集める図鑑GET」という既刊の学習図鑑シリーズです。

調べものをするツールの一つとして学習図鑑をそろえて持っていたとしても、実際に広げてみる頻度はどうでしょうか。じっくり調べものをしたいときには情報量の多さが必要なこともありますが、日々の調べごとにはスマートフォンを使って済ませてしまうご家庭も多いのではと思います。

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図鑑に合わせた11の分野から恐竜、昆虫、動物、、、と、子どもたちが特に興味を持ちそうなトピックが366個、1年分取り上げられています。図鑑のキャプションを読みやすい文章に起こしてあるので、読み物として楽しむことができるのです。そして漢字にはすべてルビがふってありますから、読む気持ちさえあれば低学年であっても一人読みできるはずです。

読み方に一工夫でより楽しく

①順番を気にしないで手に取る

1月から12月まで、日付が順に並んでいますから、こつこつと継続するのが好きな人や得意な人はその日の部分を一つずつ読み進めていくのがよいでしょう。でも、そのような順番にこだわることよりも、日付を気にしないでパラパラとめくってみるという気軽さを大事にしてほしいです。

家族でその日にあったことを話す中で出てきた話題や、ニュースや情報番組で取り上げられたことなどをもう少し掘り下げたいと思ったときに手に取ってみてください。

すぐに見られるところに置いて、家族みんなで話題をシェアすることが、飽きないで読み続けるためのポイントです。

②おさらいクイズを活用する

それぞれの月の章の最後には、おさらいクイズがついています。1か月分の読み物から学んだことを10問の選択式クイズで確認できるようになっていますが、本編を読む前にこちらにチャレンジしてみるもの面白いと思います。

たとえば、9月のおさらいクイズQ1は、「始祖鳥ともよばれるアーケオプテリクスの学名の意味は?」というもの。

全然わからない、と思う問題ばかりかもしれません。でも、「わからないなぁ、なんだろう?知りたい!」という気持ちで本編の方に戻ってみると、わくわくする気持ちで読めるのではないでしょうか。

③音読の素材として使う

音読の練習にもおすすめです。

1つのトピックはそれぞれボリュームが違いますが、文章量にこだわることなく「一つ選んで読んで聞かせて」と声掛けをして家族みんなに向けて読むようにします。

初めて読む文章なので、つかえたり、つまずいたりすることもあると思いますが、そんな時こそ子どもが知らなかった言葉をフォローするチャンスです。お話を聞きながら、へぇそうなんだね!知らなかった!などとリアクションをして、そこから話題を広げていけると良いですね。

いつでも調べられる環境づくり

リビングのような家族が集う場所にこそ、この本のような調べものの助けになるものを置いてほしいと思っています。子どもにとって、自分の力で知らないことを「調べる」ということは大切な経験になります。

効率重視の昨今だからこそ、色々な方法で試行錯誤するという経験を

もちろん、インターネットを使いこなせることも調べる能力のうちの一つではありますが、図鑑、辞書、地図帳など、紙をめくり、多くの情報を経由しながら欲しい情報にたどり着くという経験を子どものうちにしてほしいなと思います。物事を効率重視で考えがちな昨今、色々な方法を使って試行錯誤するという経験は必ず後々役に立つはずです。

環境次第で知的好奇心の芽はぐんぐんと育ちます。これら調べるツールを勉強部屋や本棚ではなく、家庭内でコミュニケーションを取る場所、リラックスした気持ちで過ごす場所に置くことで、新しいことを知るのは楽しい、わかるっておもしろい、というポジティブな気持ちを積み重ねていってほしいと思います。

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