洗足学園中学校の入試問題分析(2016-2018年)

2018年

算数

大問1 計算問題(2問)
大問2 小問集合(標準)
大問3 小問集合(応用)
大問4 食塩水の入れ替え
大問5 ダイヤグラム(2人の距離)

受験者平均点は48.8点(昨年度60.0点)で難化しました。大問2の小問集合は、ろうそくが短くなる速さの問題、倍数算、消去算、歩数と歩幅の4問。大問3の小問集合は、植木算、相似と面積比、仕事算、速さと比の4問。大問5はグラフの頂点での出来事を読み取る力が必要です。中盤の大問2・3の一行問題がポイントになりますので、難度が高い一行問題の演習量が対策の一つと言えます。記述の練習も必須です。

国語

大問1 論説文(中村千秋『アフリカゾウから地球への伝言』)
大問2 物語文(河合二湖『金魚たちの放課後』)

受験者平均点は65.6点でした。小問数15問のうち記述問題が6問(100点目満点中45点分)あり、これらの得点率で合否が決まるといえるでしょう。大問1の問4は「ナイルの賜物」がどういうことなのかを文中より正確につかんで説明することが求められました。大問2の物語文は状況説明の前書きがない分、文章を読み進めながら注意深く内容把握をしていく必要がありました。真の記述力が求められる学校です。

理科

大問1 金属の膨張と収縮、熱量
大問2 わりばしの蒸し焼き
大問3 ナガミヒナゲシについて
大問4 横浜の気圧と天気

昨年度同様、各分野から1題ずつの4題構成です。記述が2問出題されています。文章や図表を活用するやや解きにくい問題も見受けられますが、典型的な問題でしっかりと得点できれば、合格ラインには到達可能です。教材を一冊に絞り、分野に偏りなく繰り返し学習することが合格の近道となりそうです。試験時間は理社あわせて60分なので、過去問題演習を通して時間配分を養うと良いでしょう。

社会

大問1 地理総合
大問2 歴史総合
大問3 日本国憲法・三権分立

今年度は小問数が少し減りましたが、3分野から大問1題ずつの出題で各25点の均等配点という構成に変化はありませんでした。各大問に論述問題が1問あることも昨年度と同じです。論述問題はやや難度が高い内容ですが、全体的には標準レベルの知識やその理解力が問われています。試験時間が理社を合わせて60分ですが、焦ることなく取り組めるはずです。知識の正確な定着を常に意識して学習に取り組んでください。高得点勝負です。

 

2017年

算数

大問1 計算問題(2問)
大問2 小問集合(標準4問)
大問3 小問集合(応用4問)
大問4 規則性
大問5 流水算(ダイヤグラム)

記述式の問題が4問出題されていて、不正解の時には途中過程を見て部分点を加えると公表しています。大問4は「位ごと」に考えるという発想は身につけておきたいところです。大問5はダイヤグラムが与えられていますので、図形的に解ければ難なく解ける問題でした。年度によっては難度の高い問題も出題されますので、取るべき問題で確実に得点してください。また、考えた過程をどう相手に伝えるのか・ポイントはどのように書けば伝わるのかを意識して学習に取り組みましょう。

国語

大問1 説明文(稲垣栄洋『植物はなぜ動かないか』)
大問2 物語文(辻村深月『家族シアター~1992年の秋空』)

問題構成は昨年度と変化はありませんでした。大問1は自然界の分類は人間の「人為的分類」に過ぎないことを説明した文章(同じ作品からの文章が東京都市大等々力でも出題)、大問2は家族をテーマにした7つの短編集です(慶應湘南藤沢中等部でも出題)。大問2の問4の記述は、「ほっとしたような、残念なような気持ち」をどのような言葉で言いかえられるかがポイントです。本校の国語は記述問題の割合が高いので、普段より表現力が必要な問題の訓練を積んでおきましょう。

理科

大問1 レーザー、潜望鏡、光の速さ
大問2 水溶液および固体の分類
大問3 バナナ
大問4 太陽と月の観測

昨年度同様、大問4題構成で4分野から出題、記述が2問出題されています。例年、文章や図表を活用して解かなければならない難度の高い問題も見受けられますが、典型的な問題でしっかりと得点できれば合格ラインへの到達は可能です。教材を一冊に絞り、分野に偏りなく学習した上で、過去問演習を通して問題の取捨選択および時間配分を掴むようにしましょう。また、文章や図表を活用する問題にも慣れるようにしましょう。

社会

大問1 地理総合(政令指定都市)
大問2 歴史総合(宗教史・社会史)
大問3 公民総合(財政)

各分野から大問1題ずつの出題で均等配点(各25点)というのは例年通りの構成です。理社合わせて60分の試験時間に対して小問は34問、今年度は各大問ごとに論述問題が1問ずつ出題されました。論述問題は難度が高めですが、全体的なレベルはそれほど難しくありません。用語記述の問題はほとんどが漢字指定です。受験者平均が49.7点(約66.3%)であることを考えると、合格には高得点が求められます。標準レベルの問題を速く正確に解く練習、論述問題の事前対策は必須です。

 

2016年

算数

大問1 計算問題(2問)
大問2 ⼩問集合(標準)
大問3 ⼩問集合(応⽤)
大問4 点の移動と⾯積変化のグラフ
大問5 場合の数

合格者平均点は55.4点でした。昨年度が68.0点でしたので、難しくなったと⾔えます。⼤問3の⼩問集合は、既約分数の和、直⽅体の表⾯積、ニュートン算、⾷塩⽔の⼊れ替えの4問でした。⼤問4は⾯積のグラフの読み取りがポイントとなります。⼤問5はおもりでつくれる重さについて調べる問題でした。難しめの⼀⾏問題を数多く取り組むことが対策の⼀つと⾔えます。記述の練習もしっかりとしていきましょう。

国語

大問1 説明⽂(鷲⽥清⼀『悲鳴をあげる⾝体』)
大問2 物語⽂(ひろのみずえ『いつまでもここでキミを待つ』)

受験者の平均点は61.4点(昨年度は60.8点)で、問題構成は昨年度と変化はありませんでした。⼤問1は⼈間⽣活でいのちのやりとりが外部化されたことによる問題点を述べた論説⽂、⼤問2は⾃分に⾃信を持てない少⼥の葛藤を描いた物語⽂でした。洗⾜学園の国語は、記述問題の出来がポイントです。抽象的な表現を具体的に説明する記述問題など、表現⼒が必要な問題の訓練を普段から積んでおきましょう。

理科

大問1 ばねを⽤いた物体の運動
大問2 混合物の分離
大問3 酵⺟菌の観察
大問4 ⽇本の気象

昨年度同様、各分野から1題ずつの4題構成です。記述が2問出題されています。⽂章や図表を活⽤するやや解きにくい問題も⾒受けられますが、典型的な問題でしっかりと得点できれば、合格ラインには到達可能です。教材を⼀冊に絞り、分野に偏りなく繰り返し学習することが合格の近道となりそうです。試験時間は理社あわせて60分なので、過去問演習を通して時間間隔を養うと良いでしょう。

社会

大問1 地理総合(東北地⽅)
大問2 歴史総合(世⽥⾕区と歴史)
大問3 公⺠総合(⽇本の税制)

「誤っている選択肢をすべて選べ」のような難レベルの出題があった昨年度の受験者平均点は40.5点(54%)でしたが、出題形式が標準的なものに戻った今年度の受験者平均点は49.1点(約65.5%)でした。3分野ごとに⼤問が1題ずつ、ほぼ均等配点ということは例年通りです。理社合わせて60分のため、社会が苦⼿な⽣徒は特に過去問演習などで時間配分に慣れておきましょう。公⺠分野の国会と内閣は必須で、毎年出題される短⽂論述問題は事前の対策が必要です。

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