皆さん、こんにちは。教育アドバイザーの清水章弘です。この連載では、私が全国をまわりながらみてきた教育現場の風景を、勉強アドバイスとともにお届けします。
まん延防止が開けて、いざ広島へ!
いやぁ、待ちくたびれました。講演会の話です。まん延防止措置になり、延期になり、1月~2月はキャンセルの嵐。札幌、東京、大阪、京都、兵庫、…などなど。「あぁ、残念だなぁ、今年度はもう無理かなぁ」とあきらめていたところに!広島と三重で、まん延防止措置が解除。いける!
3月19日に三重、21日に広島へ行ってきました。三重の会場には、大阪(中止)の抽選に当たっていた方が、わざわざ来てくださり感激しました。
ただ、衝撃だったのは広島。広島なのです。
20日にプラスティー京都校を経由し、広島に前日入り。着くやいなや、「頑張って仕事したし、広島焼でも食べたいな…(ハート)」なんて、寝ぼけたことを考えていた自分を恥じました。広島カープのオープン戦と重なり、各店が長蛇の列。ガックシ。
仕方なくあきらめ、高級ホテルのシェラトンの前を通り過ぎ(泊まれません)、ラーメン屋さんに入りました。調べず飛び込んだのに、美味しかったなぁ「我馬(がば)」。
開始15分前に、異変が!
本題に戻します。今回の講演は、朝日新聞社さんが主催。講演と言っても、一方通行ではありません。「考える力と書く力を伸ばす」という趣旨の、ズバリ親子参加型イベントなのです。
異変に気付いたのは、講演15分前でした。控室で待っている私に、係の方が教えてくれました。「ほぼ全員が入られています」
え?おかしい。全国で毎年100回くらい講演していますが、前代未聞です。沖縄の某島なんて、開始時間に声をかけられ、「まだ半分も集まっていませんから、15分遅れで始めましょう」って言われましたから。そして結局始めたのは、20分遅れでしたから。それが広島は、「15分前にほぼ全員が着席」って。なんか、お待たせしてごめんなさい。前座でもやりたくなる気分。
いざ、始まりました。大学入試の変化や背景を話し、勉強のやり方を話し、新聞もおすすめし、作文をみんなで書くぞ!苦手な人もいるので、型を伝授だ!
あ、これは皆さんのお子様にもおすすめなのですが、作文に苦手意識を持っている人は、まずは型通りに書いてみましょう。教え方には3部構成「はじめ、なか、おわり」もありますが、僕は4部構成(意見→理由→経験→結論)をおすすめしています。
というのも、小学生は具体的な事柄について書くことが多く、「意見」と「体験」を結びつけて考えたほうが、「自分ごと化」された意見になるからです。
せっかくなので、ご紹介します。具体的には、以下のような流れです。
理由:なぜならば、●●だからです。
経験:私はこんな経験をしたことがあります。
結論:これから私は…
この型は、かなり有用なので、ぜひ試してみてください。
広島って、ひょっとしたら日本一かも?
4部構成を解説した時点では、とりわけ他の県との学力差に気がつきませんでしたが、子ども達の手が動き始めてから、びっくり。なんだろう。書ける、書ける、書ける。
広島の方々は「清水先生の解説がわかりやすいからだ!」とお世辞を言ってくれましたが、残念ながら他県と同じことしか喋っていません(涙)
ちなみに、作文の題材は、朝日新聞さんの「耕論」というコーナー。大人向けの新聞のオピニオン面ですから、噛み応えのある文章です。それについて、小学生が書けてしまう。すごいぞ、広島。
そういえば、某予備校の元カリスマ先生が、こうおっしゃっていたのを思い出しました。「大手予備校は広島にエース級の講師を置く。広島の目は厳しい。広島で人気が取れれば、全国どこでも人気が取れる」と。真偽はわかりませんが、なんとなく納得してしまう1日でした。
たしかに広島は、昔から教育県と言われています。全国的に有名なのは、秋田や石川ですが、それぞれ人口は、94万人と、112万人(県のサイトで最新データを調べましたよ!)。一方で、広島は277万人。人口が多いほうが、平均点って低めに出やすいと言われているので、広島はもっと評価されてもいいはず!(あくまで超個人的な感想です)
講演後。結局、舌が忘れられず、翌日の講演後の夜も「我馬」にお邪魔することになるのですが、それは余談オブ余談。新幹線移動に疲れ果て、広島空港に移動し、飛行機で羽田に戻りました。
広島の皆さま、また呼んでください。僕だって(カリスマ先生が言うように)広島で人気になってみたい!ありがとうございました。