算数
大問1 文章題(過不足算)
大問2 速さ(時計算)
大問3 場合の数
大問4 速さ(差の比例)
大問5 平面図形(正六角形分割)
大問6 推論(規則・周期)
今年度も昨年度に引き続き、推論を中心とした問題における重厚感は薄く、比較的解きやすく感じたことと思われます。「速さ」に関する大問が2題出題されましたが、大問2(時計算)においては“シャドー”、大問4においては“ダイヤグラム”といった、利用しなくても解決できるものの手持ちのツールの中で効率的なものを選択する判断も必要となります。大問6では最難関校でよく見かける「表」利用で規則・周期を見つける問題が出題されました。
国語
大問1 物語文(くどうれいん『氷柱の声』)
麻布はくどうれいん『氷柱の声』からの出題(同作品は海城①でも出題されました)。東日本大震災の被災地に絵を届けるプロジェクトに参加した少女の心情変化が描かれています。151行目の最優秀賞を受賞した女子生徒の「手元のメモをちらちらと見ながら」の描写をプラスと受け取るかマイナスと見なすかで、この作品の理解度を測ることができそうです。心情変化や比喩の具体化などいかにも麻布らしい高度な問題が揃っていたといえるでしょう。
理科
大問1 空気の流れによる現象について(揚力など)
大問2 食品の化学(腐敗と発酵/アルコール発酵)
大問3 惑星の満ち欠けと運行
大問4 新型コロナウィルスと免疫系
ほぼ初見のテーマが中心ですが、例年通りリード文や図表中に問題を解くカギが散りばめられています。大問1は揚力などの原理について考えます。大問4は感染症と免疫について問われました。「正しく理解し、正しく恐れよう」というメッセージなのでしょう。本校の理科は単なる知識を問うのではなく、説明文や図表から考察していく問題が中心です。日ごろから科学的事象に目を向け、その原理や問題点を納得いくまで考え抜く習慣をつけましょう。
社会
大問1 日本で暮らす外国人
長文が一つ与えられて小問に答えるという例年の形で、主要テーマは「日本で暮らす外国人」についてです。本校の特徴は論述問題が多いことですが、今年度は1行程度の短文記述が多く、ややその量が減少しました。とはいえ、問9・問11・問13など日本の現代社会の特徴と外国人の受け入れについての問題は、暗記中心の学習では解けません。論述問題に積極的に取り組むこと、世の中の動きに敏感になることなど普段の学習姿勢の質が問われます。